file No.10002:
Fuor d'Acqua, Firenze
フオル・ダックア(フィレンツェ)
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フィレンツェのサン・フレディアーノ門を出てすぐのところにある魚料理専門の高級リストランテ、「フオル・ダックア」。 フィレンツェの郷土料理は元々野菜と肉料理が中心で、魚料理は干し鱈くらいしかなかった。 近年になり健康志向が高まり、日本料理店を筆頭に高級料理店で人気メニューとなっている。
フィレンツェで新鮮な魚を入手するのは楽ではない。日本では考えられないが、傷んだ魚が平然と売られていることもある。値段が高いせいもあるが、一般の人は扱い易い冷凍魚介もよく利用しているようだ。 「フオル・ダックア」はフィレンツェでは稀なほど新鮮な魚介に、サッと火を通しただけのシンプルな調理がとてもいい。 メニューブックは無く、本日入荷の素材による日替わり料理が用意され、口頭で説明を受ける。
驚いたことにイタリアの高級リストランテでは見られない「お取り分け」がここのスタイルで、大皿に盛ったダイナミックな料理を客が自分で取り分けるという、日本のイタリアンと同じスタイルだ。
地元の客は殆んど無く、観光でフィレンツェを訪れた外国人が多い。イタリア人を除いた外国人は、お取り分けのイタリア料理店が好きらしい!?
大皿に綺麗に盛られた料理がドンとテーブルに運ばれたが、置きざりにされ困まったので、
壁際に立っていたカメリエーレ(給仕人)に「これ、自分でやってもいいの?」と呼びかけると、彼は瞬間迷ったような目をしたが、ツカツカッとテーブルに近づき、無表情のまま黙ってサーブしはじめた。
「おぉ、うまそうだ!この蟹は何ていう蟹ですか?」と聞くと、やはり無表情のまま「蟹です」と彼は答え、「いやいや、そうじゃなくて、種類は?」と聞くと、それでも無表情のまま「蟹は蟹です」と言いやがった。バカタレが! 因みにその蟹は石蟹の一種で、身も多くデリケートな風味がとても美味かった。
料理は何れも大変良いが、幾つかの問題も有している。
注文した料理は自動的にテーブルに着いた人数分の量になり、量的なコントロールは難しく、一皿いくらになるのかも知らされない。お取り分けが好きな人にはいいかもしれないが、ボクのように自分が食べたい一皿を完食したい向きには面白くない。 そして結構美味いがちょっと高い。サービスに笑顔は無く、冷たい接客が特徴だ。でも観光客はそんなこと気にしない。 これも現代のフィレンツェらしさか?ちょっと好きじゃないな。
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